Cyhra:Letters To Myself ~今だからこそ自分自身に問いかけてみる~

Cyhra:Letters To Myself洋楽レビュー

Cyhra (サイラ) 1枚目のアルバムである「Letters To Myself」。

元AmarantheのJake E、元In FlamesのJesper Strombladを中心に結成された、期待を大きく背負った新規のメタルバンドです。

バンド名のCyhraはサイラと読むのですが、ちょっと読みづらいですよね。バンド名は読みづらいのですが、やっている音楽はとても分かりやすいです。

キャリアのあるメンバーが組んだバンドなので期待はしていましたが、期待以上の出来となっている1枚目のアルバムをリリースしてくれました。

聞かないという選択肢はない、カッコいいモダンメタルが聞けるアルバムです。

Letters To Myself 収録曲概要

「Letters To Myself」の収録曲は以下の通りです。

  1. Karma
  2. Heartrage
  3. Here To Save You
  4. Muted Life
  5. Closure
  6. Letter To Myself
  7. Dark Clarity
  8. Holding Your Breath
  9. Rescue Ride
  10. Black Wings
  11. Inside a Lullaby
  12. Dead To Me
  13. Forever

日本人が読みづらいだけかもしれませんが、少し読みづらいバンド名とは異なり、どれも読みやすい曲名となっています。

アルバムを聞いてまず驚くのは、どの曲をシングル・カットしてもおかしくない、クオリティが高い曲だらけのアルバムということです。

実際アルバムがリリースされてからリカットでリリースが次々とされているのですが、それぞれの曲のクオリティーはとても高いですよ。

とはいえシングル向きのポップな曲ばかりではないこと、アルバムとしてまとまっているのは、しっかりとキャリアがあるからこそだと聞いていて感じます。

日本ではあまりされないリカットですが、アルバムをより高める方法ですよね。

反応を見てからリリースもできること、配信がメインとなっている現在ではもっと日本でもされてもいいんじゃないかな? と感じる今日この頃です。

メタルバンドといっても曲がコテコテではなく、モダンであること。Jake Eの声質が聞いていて気持ちがいいのも、このアルバムの良さにつながっています。

Amarantheの時は女性ボーカルのElize Rydの方が目立っていましたから、本来の実力がCyhraによって評価されるのではないでしょうか?

Karma

デビュー・シングルで、アルバムオープニング曲の「Karma」。(1曲目)

Karmaにはいろいろな意味がありますが、聞いている限りは「宿命」が近い気がします。新しいバンドを始めたこと、1曲目であるのも宿命ではないかなと。

イントロはAmaranthe、In Flamesの感じもありますし、過去を捨てきるのではなく形を変えて進むことも宿命と捉えている感じがします。

イントロで気持ちを高めてから、Aメロで抑えて、Bメロで徐々に上げてサビで一気に上げるというのはかっこいい曲です。

また、1回目のサビでは上げきらずにさらっと終えて、2回目のサビで一気に上げるというのが、より曲を効果的に聞かせてくれています。

コンパクトで効果的に聞かせるこの曲は、バンドマンは参考になりそうです。

Heartrage

あなたが私を殺す意味を教えてと歌った「Heartrage」。(2曲目)

私たちは死ぬ運命にあるのに、なぜそれでもあなたを私を殺すんだ? というのが、とても切ない曲です。MVが白黒であるのもイメージにあっています。

あなたが私を殺そうとするから不安となり、もう泣く涙さえも残されていない。それでも心臓が動き続ける限り、生き続けるんだ強い意志も感じられます。

歌詞で言いたいことは少し難しいのですが、やり切れない切なさの中にも未来は自分の手の中にあるんだという、強い意志を感じさせてくれる曲です。

Here To Save You

私はあなたを救うんだと宣言している「Here To Save You」。(3曲目)

あなたを救うことで自分の生きている意味を証明するんだという、本来の生きる意味とは異なる生き方の気がします。あなたは特定の人ではないからです。

自分が闇に落ちないための助けですから、通常の誰かに手を差し伸べるとは異なるのではないでしょうか。だからこそ、助ける曲であるのに切ないんです。

ギター・ソロが特徴的で、自分自身に針を打ち込むような痛さがあります。生きる意味をずっと誰かを助けることで維持し続ける、少し悲しい思いの曲です。

Dark Clarity

相反する曲名が特徴な「Dark Clarity」。(7曲目)

「Dark = 暗い」と「Clarity = 明快、透明」ですから、本来は組み合わさることがない言葉であるのが興味深いです。歌詞も切ないですね。

18,000日で原因を解くとあるのですが、18.000日というと50年です。どれだけ長い時間を暗闇の中を問わなければと考えると、より切なさが増します。

いろいろな解釈ができる少し難しい歌詞ですが、光が見えない切なさだからこそ、演奏も含めて気になってしまう曲です。痛いほどに切なさがあります。

Rescue Ride

どの曲もクオリティが高いのですが、今回のアルバムの中で1番気に入った曲の「Rescue Ride」。(9曲目)

同情はしてくれるけれど、決して助けるわけではない切ない曲なのですが、聞いていて心が引き込まれるものがありました。

The Future is calling for you

「未来はあなたを求めているよ」で曲が閉められるのは、希望の光というよりもあって欲しいという気持ちであるので、さらに切ない曲になっています。

次の曲の「Black Wings」とのつながり方はこれ以上ない感じですので、アルバムの中でも注目して聞いて欲しい部分です。

あとがき

Cyhra結成のきっかけは、Jake E、Jesper Strombladがそれぞれソロアルバムを作ろうとしていて、参加して欲しいと考えていたのがきっかけです。

2人が話しているうちに方向性が同じということで、バンドになりました。

2人の状況とタイミング、方向性の3つがそろったからこそ誕生したバンド。バンドには必然性があるんだなぁと感じた結成のマル秘話ですよね。

ボーカルのJake Eの見た目はオリエンタルラジオの藤森慎吾みたいな感じですが、歌声はこれからのモダンメタルを引っ張るようなかっこいい声です。

藤森慎吾がかっこ悪いというわけではないですが、歌声と見た目のギャップはあるかもしれません。 顔の作りが、声の特徴を生んでいるんですかね?

かっこいいモダンメタルを聞きたい! という方は、この1枚目のアルバム「Letters To Myself」をぜひ聞いてみてください。

きっと新しいかっこいいバンドが出てきた! と、テンションが上りますよ。

 

以上、『Cyhra:Letters To Myself ~今だからこそ自分自身に問いかけてみる~』でした。

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