Crossfaith:SPECIES EP ~寄生して生き残るのはどっちだ?~

Crossfaith:SPECIES邦楽レビュー
邦楽レビュー

Crossfaith (クロスフェイス) 2枚目のEP「SPECIES EP」。

5枚目のアルバム「EX_MACHINA」から約1年10カ月ぶり。先行配信されていた2曲を含む形で、ギュッと濃縮された内容のEPをリリースしてきました。

デジタルとメタルが融合したサウンドは、クセになります。

【music.jp】
music.jp

SPECIES EP 収録曲概要

「SPECIES EP」収録曲は以下の通り。

  1. Digital Parasite
  2. Endorphin
  3. Truth of Insanity
  4. None of Your Business (feat. Jin Dogg)
  5. Your Song

先行配信曲はもちろん、EPとして追加された3曲も強力。17分に凝縮された音が詰まっています。アルバムではない、EPだからこその内容が聞けますよ。

Digital Parasite

歌詞の内容も含めてEPのリード曲「Digital Parasite」。(1曲目)

ささやきからザクザクと変わるのが、まさにデジタルな寄生虫という曲。歌詞は短めであっても、いろいろな感じ方ができるのもポイント!

The sickness has crawled into your vein

最後のフレーズが「病があなたの静脈に入りこむ」。寄生されて終わるのですが、対象がデジタルだからこそ、食われるのか食って進化するのかを表す感じ。

「Speciesは種でもあり、種族でもある。歌詞を含めてどっちとも取れるように聞こえるので、勢いだけでなく興味深く聞ける曲です。

Endorphin

「Digital Parasite」に続いて先行配信された「Endorphin」。(2曲目)

リリースも曲順だけでなく、つながっているように聞こえる曲。寄生されることで感情が変わっていくような状況が、とても興味深い。

単曲でも楽しめますが、セットであることに意味を感じます。

Tell me where to go
I can’t find myself no

「どこに行くか教えてくれ。自分が分からないんだ」。エンドルフィンというと多幸感を生む脳内ホルモンを思いだしますが、少し異なる世界。

同じ状況でも全ての人が一緒ではないからこそ、思うことなのかなと。単曲でイメージするのと、セットで考えると異なって聞こえる世界があります。

デジタルメタルな曲としては典型的なのですが、面白さが隠れていますよ。

Truth of Insanity

ビジュアル系の要素も感じる「Truth of Insanity」。(3曲目)

EPの中でもポップさが大きい曲は、好きな人が多そう。自分も最初に通して聞いた時に気になったのが、この曲でした。思わずコピーしたくなりますよ。

I will be the fire, flame the enemy

「俺が火となり、敵を燃やす」。曲名でもある「Truth Of Insanity = 狂気の真実」を知ったからこその強さであり、反抗。印象的なサビです。

他のバンドであればシングルにしちゃいそうな、強力な曲。カッコいい! 最後の「aw」に、ロックを感じずにはいられません。

None of Your Business (feat. Jin Dogg)

Jin Doggをフィーチャリングした「None of Your Business (feat. Jin Dogg)」。(4曲目)

曲名も含めて怒りを吐き出すような曲。重さのなる浮遊感も含めてラッパーとの組み合わせが面白く、聞き入ってしまいます。

なんとなくX JAPANのHIDEがやっていたzilchの雰囲気があるかも…。

(Kill you) 何も聞こえない
Hey you! Kill you
Shut your mouth

怒りの頂点といいういう感じ。日本語が混ざることで、より強い思いであるように聞こえました。音源よりもライブの方が、映えて聞こえそうです。

Your Song

EPのラストを飾る「Your Song」。(5曲目)

重さの中に切ない思いを感じる曲。曲名を見ただけと希望へに続くように見えるからこそ、聞いたあとでは印象が大きく変わるのではないでしょうか。

Can you feel me? Will you find me
Just say my name

「俺を感じる? 見つけられる? 名前を読んでくれ」。消えていく情景を表しているようで、切ない。続いて”Your song is gone forever”ですから…。

歌になっていますが、あなたの中で自分が完全に消える嘆きなのかもですね。寂しさと感じるとともに、寄生されることで何かが消えることを表していそう。

この曲があることで、「SPECIES EP」で表現しようとしている世界が分かる。最後というだけでなく、EPのキーになっているように聞こえました。

あとがき

英詩であることも含めて音だけならば、日本のバンドとは思わないかも…。見た目は日本人でも、聞こえてくるのはよくある外タレをまねてではないサウンド。

少し異なるといえば、デスボイス部分も聞き取りやすいことでしょうか。だからこそ日本語がメインの邦楽ロックしか聞かない人にも、聞きやすくもあります。

デスボイスでも、歌詞を見て初めてこんなことを言っていたんだが少ない。英語圏の人にも日本のバンドというだけでなく、新鮮に聞こえているかも…。

邦楽メタルは当たり外れの差が激しいですが、Crossfaithはいい意味で安心して聞けます。現状に留まろうとしていないのが、理由かもしれません。

バンドとして、常に攻め続ける姿勢。全てがうまくいくことばかりじゃないでしょうけれど、ロックじゃないでしょうか?

 

以上、『Crossfaith:SPECIES EP ~寄生して生き残るのはどっちだ?~』でした。


『Crossfaith』をApple Musicで

コメント