cluppo (クルッポ) 1枚目のEP「hatofull」。
cluppoはBAND-MAID のギタリスト 小鳩ミク ソロ・プロジェクト。今作は彼女の名前に因んだ「ミク = 3月9日」にリリースされる、最初の集大成。
BAND-MAIDの時とはまた異なる、別の彼女の魅力が詰まっています。
hatofull 収録曲概要
「hatofull」収録曲は以下の通り。
- PEACE&LOVE
- POGO!
- Flapping wings
- ふわふわ
- voice
- スーパースター
タイトルからして、攻撃的ではない形。BAND-MAIDではその殆どの歌詞を書いているのに、こういう表現もできるということが面白いです。
インタビューなど話す際の語尾に「ぽ」を付けるのが定番になっている彼女。楽しく朗らかなイメージとぴったり当てはまるのは、断然にcluppoの方。
BAND-MAIDからcluppoに入ると、表現が異なるけれど妙にしっくりする感じ。逆にcluppoが先にだと、BAND-MAIDの音にはビックリしそうです。
対象が誰であっても、人それぞれにある複数の側面。1つだけではないんだよ! と音として表現することにも、存在させた意義があるのかも…。
ふわふわ
時にはしてもいいよ「ふわふわ」。(4曲目)
ジャジーでオシャレ感が漂う曲。聞く前と後では印象が異なりますし、キーがめっちゃ高いのも含めて、このEPで一番チャレンジした曲でありそうです。
このタイトルで歌詞は英語が大半。これは予想できた人は少ないでしょう。
今日よりも明日に期待して
Good night, sweet dreams
全てがうまくいくことなんてないもの。特には落ち込んだりして、気が滅入ってしまいます。でも、それを引きずらなければ次への糧にもなるもの。
明日という未来に期待し、いい夢見て寝ちゃおうよというのは、一番の気持ちの切り替えができることじゃないでしょうか。
個人的にも寝ると大抵の嫌なことは忘れちゃうので、凄く描かれていることに同調しちゃいます。
小さいクラブとか似合いそうな曲。ライブでもぜひいつか聞いてみたいですね。
voice
心からの「voice」。(5曲目)
偽るのではなく、本心を。世知がない世の中であるからこそ、自分には正直でいたい。素直になっちゃえよ! というのが、言いたいことでありそうです。
描かれていることも、その音もロック。この曲はEPの中でも好きな人が多いかも…。
理屈じゃなくてさ 気持ちがあるの
我慢ばっかじゃ もう病んじゃう
リアルな言葉。誰であっても締め付けるばかりのことをしていたら、いつかは参ってしまいます。解放するというのは、絶対的に必要なこと。
その上で思っているだけでは伝わらないからこそ、「voice = 声」にする。会話ができる人なのですから、利用しない手はありませんよね。
ここでの自分らしくあるというのは、わがままとは異なるもの。その理由は大抵の人は自分がされて嫌なことを、誰か別の人にすることはないですから…。
いつでもという訳には行かなくても、頭で思っているだけではなく、声にすることこそ重要だと言えそうです。
スーパースター
平和への道「スーパースター」。(6曲目)
彼女いわく「ある意味、今まで1番わたしらしさとして書いた歌詞っぽ」だという曲。そう捉えてから聞くと、その世界観がより面白く思えます。
内面を描くというのは、それが嘘であれは人には見えてしまいますから…。
いつかみんな散っていくし
儚さも 限りあるものらしい
その時はいつかは分からずとも形あるのもは、終わりがあるもの。それは悲しみではなく、だからこそできることを見方を変えてしまえばいい。
不満からの文句ばっかり言っていたら、なんの進展もない単に無駄な時間です。
スーパースターじゃなくても
自分らしくでいいじゃん
一時期話題となった「2番じゃだめなんですか?」。進む方向が一緒であれば、正直に順番なんてどうでもいいじゃん。元々の本質を忘れてはいけません。
結果的にであればありだけど、順番が1番の目的になるのは違うかもです。
最初にできることは小さくても永遠に0のままか、100にも200にもなりえる1との違いはとてつもなく大きいもの。行動できる人でありたいですね。
思いをあえて言葉にすることで、行動しないわけにいかなくなる。上辺の言葉にも思えないですし、だからこそ彼女の芯の強さが分かります。
EPの締めとして、この曲であるのは必然だったのではないでしょうか。
あとがき
デビュー作「PEACE&LOVE」が「鳩の日 = 8月10日」。一旦の区切りとなるEPが「ミク = 3月9日」にリリース。語呂合わせが面白いし、実に平和的。
その上でcluppoで目指すのは、ラブリーでピースフルな音を奏でるHIPPIE-POPPO。ずれることなくしっかりと合わせてきたのは、さすがな部分です。
BAND-MAIDとは異なる表現でありながら、違和感なくうまくハマっているのも面白いところ。懐の広い彼女ならではかもしれませんね。
海外での活動が続々と発表されているBAND-MAID。だからこそcluppoとしては作品、活動の意味でも一旦は一区切りだと思いますが、良い締めくくりです。
また再開をする際には、また異なるHIPPIE-POPPOを見せてくれる気がしています。
以上、『cluppo:hatofull ~ただ無心に目指したのは世界平和っぽ! ~』でした。
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