BPMD (ビーピーエムディー) 1枚目のアルバム「American Made」。
聞き慣れない名前は、メンバーの頭文字を取ったバンド名。誰かと知れば歴戦の経験者による、クラシック・ロックを独自の解釈でカバーするプロジェクト。
【Vocal】
Bobby “Blitz” Ellsworth (OVERKILL)
【Drums】
Mike Portnoy (THE WINERY DOGS、SONS OF APOLLO、元DREAM THEATER)
【Bass】
Mark Menghi (METAL ALLEGIANCE)
【Guitar】
Phil Demmel (VIO-LENCE、元MACHINE HEAD)
メタルが好きなら知っていて当然といえる、メンバーのプロジェクト。カバーであるからこその懐かしさと、今に変わった興味深い音を聞かせてくれます。
American Made 収録曲概要
「American Made」収録曲は以下の通り。
- Wang Dang Sweet Poontang (TED NUGENT)
- Toys in the Attic (AEROSMITH)
- Evil (CACTUS)
- Beer Drinkers & Hell Raisers (ZZ TOP)
- Saturday Night Special (LYNYRD SKYNYRD)
- Tattoo Vampire (BLUE ÖYSTER CULT)
- D.O.a. (BLOODROCK)
- Walk Away (THE JAMES GANG)
- Never in My Life (MOUNTAIN)
- We’re an American Band (GRAND FUNK RAILROAD)
アルバム・タイトル「American Made」の通り、全てアメリカのバンドのカバー。プラスして1970年代にリリースされた曲に限定された収録曲。
「Walk Away」、「We’re an American Band」はインタビューを見る限りは不明ですが、各メンバーがそれぞれ2曲ずつ持ち寄ったというのは民主的。
バンドの関係性、インタビューを見る限りは1回限りのプロジェクトではなさそうなので、今後でより面白い展開を見せてくれるかもしれません。
Wang Dang Sweet Poontang
TED NUGENTのカバー「Wang Dang Sweet Poontang」。(1曲目)
再生してすぐに、メタルに変わったのが分かる曲。ボビーが歌えばそのままになるはずもなく、聞いていてくせになる要素がたっぷりです。
All right, baby
You see what I got here in my hands
I got it right in my hands
「ベイビー。俺が手に入れたものを見てくれ! 手の中に持っているから」。俺たちなりに解釈すると、こうなるぜと言っているかのよう。
ロックンロールなリフが、ギターを手にしていると弾きたくなります。
Toys in the Attic
AEROSMITHのカバー「Toys in the Attic」。(2曲目)
原曲はもちろんですが、聞いていて素直にカッコいいなと思えるカバー。オリジナルにはない良さがあります。ギター1本で弾ききっているからですかね。
toys, toys, toys
in the attic
「おもちゃ、おもちゃ、おもちゃ、屋根裏で」。アメリカの人が大好きなバブルヘッド(首ふり人形)のようなMVが、より面白さを増していますよ。
ライブを想像させるアレンジは、実際に見てみたいなと感じずにはいられません。
Evil
CACTUSのカバー「Evil」。(3曲目)
アルバムの中で原曲に一番近く聞こえた曲。元がメタルらしい曲であるから、当然なのかも…。今もそのまま聞けてしまうオリジナルがすごいともいえます。
スイッチングでオンオフを繰り返すギターソロ。今のメタルではあまり聞けなくなってきた演奏法であるからこそ、新鮮に聞こえました。
意図はないとしても、オリジナルを知らないメタル好きには興味を持って聞ける曲。2ボリュームのギターを持っていれば、弾きたくなるのは請け合いです。
Tattoo Vampire
BLUE ÖYSTER CULTのカバー「Tattoo Vampire」。(6曲目)
オリジナルよりも大分テンポアップし、今のメタルに。曲自体は大きく変わっているわけではないのに、アレンジ力の勝利でしょうか。カッコいいです。
(Vampire!) Tattoo!
「バンパイア! タトゥー!」。コールアンドレスポンスが楽しくなる曲。ライブでこそ真価を発揮することでしょう。シンプルなカッコよさがあります。
特殊なことをしなくても、伝わるんだと思わせてくれる曲。楽しいのは間違いないでしょうから、ライブが見たいですね。
We’re an American Band
GRAND FUNK RAILROADのカバー「We’re an American Band」。(10曲目)
ラストを飾るのにぴったりな曲。これがあるからこそ、「American Made」というアルバム・タイトルを思いついたのでは? と感じさせます。
We’re an American band
We’re comin’ to your town
「俺たちはアメリカのバンド。君の街へやって来たぜ!」。メンバー構成も含めてそのままの表現と、この音源だけでは終わらないぞのメッセージを感じます。
アメリカでやればもちろんのこと、その他の国でもライブで盛り上がって姿が想像ができる曲。キャノン砲など特効を想像しちゃいます。
オリジナルは知らなかったのですが、シンプルでカッコいい曲ですね。
あとがき
意図はしていないらしいですが、見事にメタルに生まれ変わった曲たち。このメンバーの集まりなら、オリジナルよりよりハードになるのは、必然といえます。
また、インタビューでBLACK SABBATH、JUDAS PRIEST、IRON MAIDEN、METALLICAを聞いて育ってきたから語っているのは、意図がありそう…。
今回は1970年代でアメリカのバンドに限定されていますが、近い将来に80年代以降の曲、「England Made」なんてのもリリースされるかもですね。
メンバーが楽しんでいるのが、聞こえてくるアルバム。気を張らないメインバンドではないからこその楽しさを、今後も聞かせてくれそうな気がしています。
自分を含めてオンタイムで聞いていない人には、原曲状態では古さを感じる10曲。敬意をはらいつつ、今のメタルになった曲は聞いていて面白いですよ。
以上、『BPMD:American Made ~俺たちがブラッシュアップしたらこうなる~』でした。
BPMD 関連記事
2020/6/12 release 1st Album
BPMD:American Made ~俺たちがブラッシュアップしたらこうなる~ ←今ココ
2017/10/20 release 1st Album ※Mike Portnoy参加バンド
Sons Of Apollo:Psychotic Symphony ~自分を見失わないための交響曲~
2020/1/17 release 2nd Album ※Mike Portnoy参加バンド
Sons Of Apollo:MMXX ~今のこの音が徐々に変化をしていいく~
JOE (ジョウ)
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