Bon Jovi:7800º Fahrenheit ~姿を変えるためへの目前の状態~

Bon Jovi:7800º Fahrenheit洋楽レビュー
洋楽レビュー

Bon Jovi (ボン・ジョヴィ) 2枚目のアルバム「7800º Fahrenheit」。

セルフタイトルアルバムの前作「Bon Jovi」から1年2カ月。洋盤の販売のタイムラグが大きくあった頃なので、日本ではわずか11カ月の間隔でリリース。

ボン・ジョヴィのそれぞれのアルバムに必ず何曲かある突出した形の曲はないかもしれませんが、全体を底上げをしてきた内容の1枚です。

7800º Fahrenheit 収録曲概要

「7800º Fahrenheit」収録曲は以下の通り。

  1. In and Out of Love
  2. The Price of Love
  3. Only Lonely
  4. King of the Mountain
  5. Silent Night
  6. Tokyo Road
  7. The Hardest Part Is the Night
  8. Always Run to You
  9. To the Fire
  10. Secret Dreams

日本人が見て気になるのは、やっぱり6曲目「Tokyo Road」。「Bon Jovi = 夜明けのランナウェイ」で来日公演で熱烈な歓迎を受け、制作されたそう。

ロックなアーティストは日本のことををよくいう場合が多いですが、曲まで作るというのはよっぽどだったのでしょうね。確かに日本はファンも多いですし。

また、もう1つ気になるのは、アルバム・タイトル「7800º Fahrenheit」。日本で使われる摂氏ではなく、華氏7800℃で、岩の融点。解ける温度のこと。

摂氏に変換すると、約4,315℃。とんでもない熱さであるのが分かります。また、次作「Slippery When Wet」が世界的に大ヒット!

バンドとして弾けるための前準備として岩 (rock)が溶けた1枚と考えると、意味を大きく持つアルバムとなるのではないでしょうか。ロックの面白さです。

In and Out of Love

俺の思いを聞いてほしい「In and Out of Love」。(1曲目)

コーラスが濃厚になっているのが、初期ボン・ジョヴィを感じさせます。カッコつけていても、実際は大きな意味を持つ言葉でないのが面白い!

だからこそ、思いを言葉として吐き出すロックになる。言葉に重みや意味がしっかりとある現在との違いを比べると、面白いなと感じずにいられません。

Hear what I’m saying

「俺が言っていることを聞いてくれよ」。誰かのためではなく、若さゆえの自分よがりの表と中にある感情。これもロックです。

80年代のPV。特に海外バンドは顕著ですが、カッコいいというよりも面白さがメインになっているのが、今見ると楽しい! オススメです。

Only Lonely

1人になることの寂しさ「Only Lonely」。(3曲目)

隣にいたはずの人がいなくなるかこそ、実感する孤独。男の弱さを感じられる曲は、女性からしたら「今さら何言ってんだよ」となるかも…。

生まれた国や、世代が異なったとしても、男は総じて不器用なんでしょうね。

Or someday love will find you

「またいつかあなたは愛を見つけられるはず」。自分が孤独になっているのに、別れた相手のことをまずは考えてしまう。弱さでもあり、ズルさでもあります。

寂しいけれど、その理由は本人に原因がありそうなのが興味深い。失敗をすることで優しい対応ができるようになり、切ない思いもしなくなるのでしょう。

Silent Night

あなたとの別れの夜「Silent Night」。(5曲目)

恋が終わるのではなく、あなが別の世界に旅立ってしまうからこその思い。涙するのではなく、静かに送り出す形であるのが大人を感じさせます。

There was nothing left but goodbyes
Silent night

「さよなら以外は何も残っていない。静かな夜」。抱きしめていてもやがて体は冷たくなり、会話を交わすこともでできない。状況を思い浮かべると切ない…。

寂しいけれど、あなたには泣いた顔は見せない。ギター・ソロも泣きではなく、ありがとうを伝えるような優しさがあるのも特徴です。

Tokyo Road

冒頭のさくらさくらに耳を引かれる「Tokyo Road」。(6曲目)

今あえて海外のバンドやアーティストが曲中に日本語をあえていれる場合がありますが、導入部分とはいえがっつり1985年の時点で含まれるのが興味深い。

Take me back to Tokyo Road

「東京に連れて行って」。1枚目「Bon Jovi」リリース時のツアーの時期というとバブル期になるんですかね。文化の違いに加え、楽しめたのが想像できます。

日本へサービス曲でありながら、ハーモニクスやアーミングなど、ギタリストが聞いたら思わずコピーしたくなるのも特徴です。

Secret Dreams

オールドボン・ジョヴィの定番のような構成の「Secret Dreams」。(10曲目)

テンポと少し早くして、アレンジを少し変えたら今の音と生まれ変わりそうな曲。それほど注目されたわけではないですが、1985年にやっているのが凄い!

All I want in my secret dreams
Is you here with me

「秘密の夢の中では欲しいものばかり。あなたは俺と一緒にいるかい」。夢は寝ている間に見るものであり、実際に手にすることでもあること。

結果論があるからこそ、今聞くと予言をしているようで面白く感じます。古さはあっても、今でもカッコよく変化をしそうであるのが、興味深くなる曲。

あとがき

冒頭部分でも記載しましたが、正直突出して曲はないかもしれません。それでも、今も最後まで通して聞けるのは、全体の平均点が高いからでしょう。

少しアレンジを変えるだけで、今に通じそうな曲が多いのも特徴です。またリッチーのプレイが大分怪しいのが、聞いていて逆に安心しちゃうから不思議。

誰もが最初からうまいわけじゃないと分かるのは、勇気付けられるギタリストも多いはず。今できることをして次の「Slippery When Wet」につなげる1枚。

聞くだけの人はもちろん、プレイヤーである方ほどより楽しめるアルバムになるんじゃないでしょうか。必聴ではないですが、是非チェックしておきましょう。

 

以上、『Bon Jovi:7800º Fahrenheit ~姿を変えるためへの目前の状態~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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