Bodom After Midnight (ボドム・アフター・ミッドナイト) 1枚目のシングル「Paint the Sky with Blood」。
2019年12月15日のライブを最後に、Children of Bodomの名称権利を持つメンバー3人が脱退。今作は残ったアレキシ、ダニエルによる新バンドの初音源。
かなりの熱量を持ったサウンドは、メタル魂を熱くさせてくれます。
Paint the Sky with Blood 収録曲概要
「Paint the Sky with Blood」収録曲は以下の通り。
- Paint the Sky with Blood
- Payback’s a Bitch
- Where Dead Angels Lie
オリジナル2曲に、Dissectionのカバーを収録。Children of Bodomでもカバーは多くしてきましたから、新バンドでも必然なことだと言えるのでしょう。
これは名称は変わっても、本質は変わることはないと提示している形。またカバーは演奏がラフであったり、遊び要素もありましたが、今回はガチのカバー。
知らない人が聞いたら、オリジナルと思える表現であるのが特徴です。
また、ジャケットを見て思い出すのはChildren of Bodom 4枚目のアルバム「Hate Crew Deathroll」。音の傾向としても、似てる部分があるかも…。
個人的に1番好きな時期なので、Bodom After Midnightはどストライクです。
Paint the Sky with Blood
血で空を赤く染め上げろ!「Paint the Sky with Blood」。(1曲目)
勢いを攻撃性は、素直に「やばっ! カッコいい!」と感じさせてくれます。戦い続ける姿勢を曲として表しているのは、バンドの始まりとしてもピッタリです。
My three Furies
I need you tonight
「3つの復讐。あんたが今夜必要だ」。1つではなく3つも復讐することがあったら、その行動は止められないのは必然かもしれません。
同じ思いを持った同士ということで、一緒にということなのでしょう
Thilphoseia, paint the sky with blood
Fight! Fight! Fight!
「チルフォセイア。空を血で染めろ。戦え! x3 」。チルフォセイアが何を意味するかは不明ですが、続く言葉から意思の強さを表す意味がありそうです。
1曲を通して一切引っかかりがなく、流れるようなサウンド。これが止められない衝動であるようにも聞こえるのですから、表現として面白いです。
また、MVを見るとビジュアルを含めて、カッコいいのがポイント! COBの後期は微妙なメンバーもいましたから、ロックバンドとしての華を感じさせます。
Payback’s a Bitch
全てを終わらせる「Payback’s a Bitch」。(2曲目)
怒りでもあり、その存在自体をなくす。誰に向けた思いであるのかの受け取り方で、見えてくるものが変わってくるであろう曲。
変に限定しないことに加えて、スピード感があることが、興味深さにつながります。また、ギタリストはコピーしたくなるフレーズが満載です。
You defiled my soul and raped my mind
「あんたは俺の魂を汚し、心を犯した」。怒りの理由であると同時に、思い出すことで状況がこみ上げ、煮えくり返る思いが倍増していくのが分かります。
Got nothing, but nothing left undone
「何もないけど、やり残しもない」。怒りをぶつけたことによる終わり。何も残らないのは、自分の存在さえも否定するような寂しさがあります。
それでも突き進むしか、選択肢がない状況。実に興味深い世界観です。
Where Dead Angels Lie
Dissectionのカバー「Where Dead Angels Lie」。(3曲目)
1995年リリース2枚目のアルバム「Storm of the Light’s Bane」収録曲。影響を受けたバンドの曲を、初音源でラフではないガチな形のカバーを収録。
Children of Bodomの時とは、少し異なる表現も見せています。
A spell was cast and the sky turned red
The angel’s heart froze to ice
「呪文が唱えられ、空が赤く染まる。天使の心は凍った」。きっと「Paint the Sky with Blood」と共通点があるのが、カバーされた理由なのでしょう。
赤い空の表現は、意図をしないとあまり共通することはないですよね。
The silence where dead angels lie
「死んだ天使たちが横たわる静寂」。Dissection自体で寂しい表現が多かったですが、これは切ないですね。希望がなくなるということですから…。
この曲はカバーですし、結果論であって意図はなくても「アレキシ = 天使」と受け取ると、より寂しさが増していきます。
あとがき
Bodom After Midnightはこれからのバンドではありますが、周知の告知通り2020年末に中心人物アレキシ・ライホが永眠。
メンバーもインタビューで語っていましたが、彼がいてこそのバンドでもあるので、継続をしていくことは難しいだろうということ。
Children of Bodomもですが、ほぼ全ての曲のコンポーザー。かつ、バンドの顔であるアレキシ・ライホがいなければ、成立しないのも納得しかありません。
また、亡くなった事実を巻き戻すことはできませんが、今作の音源とMVを置き土産として残したのは、ある意味では意地の部分かもしれませんね。
本質的には変わらずとも、新バンドとしてこれでもかと熱さを持ったサウンド。その続きを聞きたかったのいうのが、多くのファンの本音でしょう。
最後にカッコいいまま散る…。ロックそのものですが、やっぱり寂しいです。
以上、『Bodom After Midnight:Paint the Sky with Blood ~赤く塗りつぶせ~』でした。
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