Ashnikko (アシュニコ) 1枚目のEP「Sass Pancakes」。
Raf Rileyと共同名義による、アーティストとしての始まりの1枚。特徴的なジャケットや、現在を知る人であれば分かるであろう面白さがすでにある形。
4曲で12分という短さの中に、しっかりと残るファーストインパクトが含まれたいます。
Sass Pancakes 収録曲概要
「Sass Pancakes」収録曲は以下の通り。
- Sass Pancakes
- Bubblegum (feat. Avelino)
- Fuck Me in Shibuya
- Thrust
聞いていて面白いのは、1曲目が2曲目。続いて2曲目が3曲目と、1つ前の曲とつながる世界観があります。プラスして、結果的に全てがつながる形。
4枚に頭がスライスされたジャケットは単に曲数を表現しているだけではなく、いろいろな目を持っていても同じ人であるということなのかも…。
奇抜なジャケットだけではなさそうなのが、より面白い表現となっています。
Sass Pancakes
タントルからしてインパクトの強い「Sass Pancakes」。(1曲目)
そのまま訳せば「生意気パンケーキ」。食べ物としていうのではなく、自分を表現しているというのが、面白く感じる曲。その表現が独特です。
I’m sweet, maple syrup on the beat
「私は甘い調子のいいメイプルシロップ」。その上で全ての比較をしてくる奴らへ、パンケーキを強制してやる。しかも、甘ったるいシロップをかけて。
自我があるからですが、言われことに全て反抗するかの感情は、相手から見たら生意気に見えるかもしれませんね。ジワジワとくる面白い世界感です。
Bubblegum (feat. Avelino)
Avelino フィーチャリング「Bubblegum (feat. Avelino)」。(2曲目)
「Bubblegum = ミーハーな音楽」と名付けた上に、その行動はどうかな? というな歌詞。「Sass Pancakes」よりも、パンケーキが出てくるのも特徴です。
Sold my panties in Japan
I want to stick it to the man
「日本でパンティーを売ったんだ。男ともくっつきたいの」。相手の事が好きだからではなく、かんたんにお金が手に入るからという安易な行動。
その上でパンケーキとは自身のことですから、寂しすぎる行為。それにしても、日本でのブルセラは外から見てもインパクトのあることなんだと分かります。
個人的には理解できない世界ですが、今も市場として存在しているのでしょうか?
Fuck Me in Shibuya
とんでもないタイトルの「Fuck Me in Shibuya」。(3曲目)
「Bubblegum」でのブルセラから、一歩進む状況。体を売ってしまったことに、その後の出来事を表現。後悔の感じられる、寂しい思いです。
Act like you don’t know me
「私を知らないように振る舞うの」。体を重ねた関係であっても、その場を離れたら全く会ったこともない素振りをする。なんとなく、その情景が浮かびます。
相手もお金で買うというは、やましい思いがあるからこその行動。その行動を見て、お金は手に入られたけれど、後悔を感じさせる形がなんととも寂しげ。
また、繰り返して歌われる「Fuck Me in Shibuya」。とんでもない言葉ではあるのですが、聞いているとつい口ずさんでしまうようなメロディーです。
Thrust
おかしな経験をしてきた集大成「Thrust」。(4曲目)
ループする音源が、変わってきた心情を表現しているよう。ずっとループではなく、小さなブレイクをいれて、パターンを変えてきているのも面白い。
前の3曲で積み上げてきたものがあるからこそ、興味深い表現の世界観です。
I’m a saucy salad and I’d like you to toss me
「私は生意気なサラダだから、投げてほしい」。パンケーキから、甘くないサラダに変化。経験をしてきたからこその、甘くない世界が分かったような形。
Fly ‘em like a flag on the 4th of July
「7月4日の旗のよう飛ぶんだ」。アメリカの独立記念日に、甘いだけじゃなかった経験も含めて変わるんだ! とかけている形が、興味深い表現。
単曲ではなく、4曲を通してつながりを表現するからこそ、なおさらですね。
あとがき
曲名からしてスラングが出てきたりと、面白い表現をした始まりの1枚。つながりがあるからこそ、奇を狙っているわけではないのが分かるのが面白い。
アーティストの過去音源を掘り下げると微妙な時もありますが、アシュニコは最初の時点から面白い人でした。現在が好きな人なら、きっと気に入るはず!
ビジュアルの奇抜さもさることながら、音楽的なクオリティーが高く、その歌語に嫌味がないけれど印象が残るのも特徴。面白いアーティストです。
しかも奇を演じているというよりも、ありのままという感じですから…。
以上、『Ashnikko:Sass Pancakes ~でも、この姿が今の私よ~』でした。
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