Art of Anarchy:The Madness ~光を放って消えたスーパーバンド~

Art of Anarchy:The Madness洋楽レビュー
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Art of Anarchy (アート・オブ・アナーキー) 2枚目のアルバムである「The Madness」。

ボーカリストがScott Weiland (スコット・ウェイランド)から、Scott Stapp (スコット・スタップ)に変わってリリースされたアルバムです。

スコット・ウェイランドもSTONE TEMPLE PILOTS,VELVET REVOLVERに在籍したボーカリストでしたが、他のメンバーもキャリアがあるんですよね。

楽器陣は元GUNS N’ ROSES、DISTURBEDのメンバー。新加入のスコット・スタップはCreedのボーカリストですから、いわゆるスーパーバンドです。

1枚目のアルバムも充実したカッコイアルバムでしたが、今回の2枚目のアルバムは、さらにカッコいい内容のアルバムをリリースしてきてくれました。

The Madness 収録曲概要

「The Madness」の収録曲は以下の通りです。

  1. Echo of a Scream
  2. 1,000 Degrees
  3. No Surrender
  4. The Madness
  5. Won’t Let You Down
  6. Changed Man
  7. A Light In Me
  8. Somber
  9. Dancing With the Devil
  10. Afterburn

初代のスコット・ウェイランドとはボーカルのキャラが違いますから、同じバンド名ではあるけれど、1枚目のアルバムとは全然聞こえ方が異なります。

ミディアムテンポで重めの曲が多いのは変わらないのですが、このバンドにどちらがあっているかといえば、スコット・スタップの気がしました。

スコット・ウェイランドも優れたボーカリストですが、どうしてもSTONE TEMPLE PILOTSに聞こえてしまうので、求めるものが変わってきます。

スコット・ウェイランドはキャラも違いますが、Buckcherryの Josh Todd(ジョシュ・トッド)に近いですね。特に二人共世界観が一直線な感じが…。

そう考えるとスコット・ウェイランドがVELVET REVOLVERのボーカリストだったというのも、面白いつながりがあるなと思ってしまいます。

最初は「Buck N’ Roses」と名乗って、ジョシュ・トッド、キース・ネルソンとセッションをしたことが、VELVET REVOLVER結成のきっかけですから…。

その点スコット・スタップは、ソロやCreed、Art of Anarchyでも自己を捨てずにうまくはめられる器用な優れたボーカリストであるのがわかります。

もちろん好みの問題で、どちらがいいか悪いではないですが…。

ただし、いろいろと問題を起こして、既に脱退しています。スコット・スタップの我が強すぎなかったら、Art of Anarchyは面白いことになったかもですね。

ないとは思いますが、2度あることは3度あるといいますので、Art of Anarchyが継続して、次のボーカルも「Scott」であればとても面白いです。

他にいいボーカルでファーストネームがScottはいますかね?

Echo of a Scream

アルバムのオープニングを飾る「Echo of a Scream」。(1曲目)

スーパーバンドはメンバーが豪華でも曲がいまいちなこともありますが、イントロを聞くだけでだけでかっこいいと分かる曲です。

イントロのスネアの一発ですぐに、これはかっこいいとすぐに思えます。アメリカンで、かっこいいハードロックを聞かせてくれますよ。強力な曲です。

MVを見るとさらになんですが、メンバーが顔を含めて濃いですね。

1,000 Degrees

温度で千度を表す「1,000 Degrees」。(2曲目)

ミディアムテンポの重さがある曲は、炎は決して嘘をつかないから、自らの道で全てを燃やすんだと決意が込められた歌詞の曲です。やり直す心でしょうか。

ただし、炎の温度と考えると千度は思いの他に低い温度です。練炭やアルコールランプの温度しかありません。ガスコンロが1,700度と考えると、低いですね。

炎で全ての焼き尽くすには、低い温度といえます。歌詞に「I live, I die, breathe at a thousand degrees」とあるので、繰り返しの意味の方が強いかもです。

生きて、死んで千度呼吸をするというのは、諦めない意志だと感じました。歌詞の意味は推測でしかありませんが、サウンドは重くてカッコイ曲です。

No Surrender

私たちは降伏しないと宣言した「No Surrender」。(3曲目)

歌詞の内容から「1,000 Degrees」とつながりを持つ曲と言えます。たとえ追い詰められて自分が終わることになっても降伏しない宣言は、強い意志ですよね。

聞いているだけでも強い意志を感じる歌声ですが、歌詞を見るとより強い思いが伝わってくる曲です。歌詞もですが、演奏が切なさを倍増させています。

強い思いが痛く切ないのに、聞く度に世界に引き込まれるような曲です。

The Madness

アルバムタイトル曲である「The Madness」。(4曲目)

恐怖で迷った男この嘆きの切ない歌なのですが、いいですね。この曲が1枚目のアルバムと1番ボーカルの違いが出ている曲ではないでしょうか。

この曲はいい悪いではなく、スコット・ウェイランドの歌声では合わなかったと思います。タイトル曲らしい、新しいArt of Anarchyの曲です。

それにしても、Creedを聞けることはもうなさそうだからこそ、スコット・スタップにはバンドであるArt of Anarchyで頑張って欲しかったと思います。

ソロもいいですが、バンドの中でこそ生きてくるボーカリストですよね。

Changed Man

ロックバラードである「Changed Man」。(6曲目)

ハードなロックだけでなく、優しくも強く歌えるスコット・スタップの実力の高さが分かる曲です。サビでバックが激しくなっても、負けないんですよね。

特に曲の途中で曲調が変わる場合は演奏に負けてしまうボーカルが多いですが、一切負けずに安心して聞けるスコット・スタップはすごいです。

この曲の「Give me one more chance」という歌詞を見ると、新生Art of Anarchyにもう1回チャンスをくれよ! と感じてしまいました。

この1枚のアルバムで関係が終わってしまうのは、実にもったいない…。1度聞いてもらえればメンツの豪華さだけでなく、アルバムの良さが分かりますよ。

あとがき

1枚目のリリース前にスコット・ウェイランドが脱退してしまったのと同じく、スコット・スタップも脱退しているので、続きがないのが切ないバンドです。

3枚目以降のアルバムも期待したいので、なんとか仲直りをしないかなと。

スーパーバンドというとあえて聞かない方もいますが、このアルバムはかっこいいので聞いてみることをオススメします。期待以上の返りがあるアルバムです。

ロックバンドは少し危ういのも魅力の1つになったりもしますが、関係が崩れるほどバチバチしなくてもいいのに…。難しいところですね。

 

以上、『Art of Anarchy:The Madness ~光を放って消えたスーパーバンド~』でした。

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