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Arch Enemy:Deceivers ~自分を含め、周りにいる全ての人が~

Arch Enemy:Deceivers洋楽レビュー
洋楽レビュー

Arch Enemy (アーチ・エネミー) 11枚目のアルバム「Deceivers」。

前作「Will to Power」から4年11カ月。コンピレーション・アルバム「Covered in Blood」を間に挟みますが、過去最長となるリリース間隔。

そんなことは一切お構いなしというか、一気にこのバンドならではの描く世界観に引きずり込まれてしまうアルバムです。

Deceivers 収録曲概要

「Deceivers」収録曲は以下の通り。

  1. Handshake With Hell
  2. Deceiver, Deceiver
  3. In The Eye Of The Storm
  4. The Watcher
  5. Poisoned Arrow
  6. Sunset Over The Empire
  7. House Of Mirrors
  8. Spreading Black Wings
  9. Mourning Star
  10. One Last Time
  11. Exiled From Earth

先行して「Deceiver, Deceiver」「House Of Mirrors」「Handshake With Hell」「Sunset Over The Empire」「In The Eye Of The Storm」を配信。

アルバム前にこの曲数は始めてのことですが、レコード会社の提案とのこと。

21年4月にはミックスまで終っていたこともあるでしょうけれど、バンドに歴史がある中でも状況を判断して新たなチャレンジにも動ける柔軟性はさすが。

それでもシングルが多いのは結果としてであり、アルバムを通しての世界観が1番の根本としてあるのは聞けば分かります。長く楽しめるであろう1枚です。

The Watcher

彼らに恐れるんじゃない「The Watcher」。(4曲目)

稀に何があっても自分を突き通す方もいますが、多くの人は周りの目を気にするもの。こうした方がいいと思っていても、いらぬ体裁を整えてしまいます。

それは良く言えば柔軟な姿勢。逆に悪く言えば、自己がない。時の場合にもよりますが、周りに流されるだけの人は、よろしくないと言えそうです。

Don’t fear The Watcher, sentinel from the skies above
The rebel angel sees through all of us

「ウォッチャーに恐れるな。空の上から見張っているだけ。反逆の天使は私達を見透かしているから」。SNSが特にだと思いますが、似た場面がよくあります。

その人自身には行動力も力もないのに、理由のなく逆張りや否定することを楽しむ。それに影響されるのをほくそ笑むのは、正に見透かしているような状態。

本来不要な怒りを発生させたり、コントロールすることを楽しんでますよね。

ですので前述したように全てではないですが、周りの目だけを気にするのはよろしくないこと。何事も成功した先駆者は、避難を恐れずに行動をし続けたから。

その内容により、適切な選択ができる強さ。人に求められる物でありそうです。

先行配信を多くする中で、アルバムで初公開となったこの曲。これを残してあったというのも興味深いですし、この曲を好きという方は多い気がしています。

Poisoned Arrow

放つ全てが「Poisoned Arrow」。(5曲目)

ペンは剣よりも強しなんて例えもありますが、それは言葉でも言えること。直接の暴力よりも、受け取る人にとっては大きなダメージを与える。

だからこそ、言葉を発する時は注意する必要がありそうです。それは相手はもちろん、自らを傷付けることにもなりえますから…。

We never meant to cause pain nor sorrow
Now every word a poisoned arrow

「悲しみや痛みを与えるつもりは決してなかった。今、全ての言葉は毒矢だけど」。一部のイ○れた人を除けば、誰かを傷付けようとはしていない。

それでも1つの言葉が、大きくその先を変えてしまうこともある。寂しさの伴う音になっているのは、そんなつもりはないという部分も含まれていそうです。

それにしても、「Poisoned Arrow = 毒矢」。日本語と英語では古代と現代という感じでイメージが大きく異なりますし、面白いなと思ってしまいました。

Spreading Black Wings

今できる精一杯の「Spreading Black Wings」。(8曲目)

よく曲のフレーズで使われる、翼を広げて。それは希望のある未来に向けての場合が多いですが、ここで広げるのは同じ翼でも白ではなく黒。

そこからも異なるのが分かるというか、全く別の表現です。

I am here
Spreading black wings

「私はここにいるよ。黒い翼を広げて」。自分はここにいるのに、その存在に気付いてもらえない。ここにしっかりと自分はいるのに…。

想像と現実の異なる自分に感じるのは、変化の兆しさえ感じられない孤独でしょうか。また、歌詞にもあり、続くインストゥルメンタル「Mourning Star」。

黒い翼で飛び立つ先が決して明るいものでないのが分かるのが、2つの曲をセットによる相乗効果で寂しさが強くなります。

One Last Time

だからこそ「One Last Time」。(10曲目)

明るさが漂う、希望の歌。どんな闇に落ちようが、多くの人に騙されたとしても、最後にもう1度だけ夢を見る。自分の意思でというのもポイントです。

I’m gonna break free
Get out of these chains

「私は自由になるんだ。この鎖から抜け出して」。誰かに委ねるのではなく、自分に希望を見出して。アルバムの中で、かなりカラーの異なる楽曲。

デスボイスではなくクリーンボイスで歌ったら、別バンドの楽曲として通りそう。バンドでコピーする際は、クリーンで表現してみたら面白いかもです。

Exiled From Earth

そして「Exiled From Earth」。(11曲目)

前曲「One Last Time」で希望を見出して、一気に突き落とす。人だからこその過ちを犯すというのもありますが、急展開だからこそ衝撃が強いです。

Sapiens’ deathblow
Once kings
Once kings, now cursed

「サピエンスのデスブロー。かつての王 x2、今は呪われている」。デスブローは必殺技、死の一撃である致命的なもの。

自らで起こした過ちにより、地球から見放されてしまう。それはいらない、不要である存在として。それは過去を学習していれば、そうはならないのに…。

Human = 人ではなく、サピエンスと表現しているのが今この時だけでなく、遠い過去から同じことを繰り返しているという表現だなと感じさせてくれます。

言葉のチョイスとして、すごくいいですね。また、全体を通して描かれてきたことが、アルバムジャケットにもぴったりとリンクするような形。

これも面白く興味深いと感じる方がきっと多いのではないでしょうか。

あとがき

Arch Enemyと言えば、来日公演を積極的にしてくれるバンド。今作に伴う単独でのツアーが23年2月〜3月にかけ、決定しています。

しかも東名阪だけでなく、北海道、福岡公演も含むもの。支持されているからでしょうけれど、メロデスのバンドとなると他に例がないよねと言えそうです。

先行シングルとしてリリースされ、1曲目の「Handshake With Hell」。クリーンボイスもですが、今作で最も衝撃のあった曲は是非ライブでも聞きたいもの。

「Deceivers」での来日公演の頭と終わりとなる2月、3月に行われるZepp DiverCity Tokyoのどちらかに、参戦できたらいいなと考えています。

それまでに何回もこの1枚を通して聞くでしょうし、ギタープレイをコピーするのも必然。体により染み込んだ形で楽しむことができるのではないでしょうか。

 

以上、『Arch Enemy:Deceivers ~自分を含め、周りにいる全ての人が~』でした。

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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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