Amaranthe:Manifest ~我々がここで行う宣言を聞け! ~

Amaranthe:Manifest洋楽レビュー
洋楽レビュー

Amaranthe (アマランス) 6枚目のアルバム「Manifest」。

前作「Helix」から2年。Nuclear Blast にレーベルを移籍。リリースまでのプロモーションを含めて、かなり力が入っているのが伝わってくる1枚。

バンドの持ち味である勢いはそのままに、重みも加わったアルバムです。

Manifest 収録曲概要

「Manifest」収録曲は以下の通り。

  1. Fearless
  2. Make It Better
  3. Scream My Name
  4. Viral
  5. Adrenaline
  6. Strong (feat. Noora Louhimo)
  7. The Game
  8. Crystalline
  9. Archangel
  10. BOOM!
  11. Die and Wake Up
  12. Do or Die

12曲(本編)なのは、アマランス伝統の形。レベールを移籍しても変わりませんでした。ここが変わると今回のアルバム・タイトルの意味が弱くなりますし…。

全体を通して言えるのは、楽器隊がかなり頑張った感じ。3人ボーカルが他のバンドにはない特徴ですが、それだけじゃない! と主張が聞こえてくるかのよう。

また、先行配信曲「Do or Die」は、アンジェラ・ゴソウ フィーチャリングではなく、ヘンリク・エングルンドが歌唱したもの。聞いていても変化を感じます。

伊藤政則のROCKCITYでMasa-Itoがさらっと語っていましたが、アンジェラは、アマランスのマネージャーもしているんだとか。

てっきりアーチ・エネミーだけかと思いましたが、「Manifest」でのツアーが行われた際には、もしかしたらゲスト登場なんていうのはあるかも…。

それにしても、マネージャーのイメージを覆すカッコいい女性です。

Fearless

勢いのあるオープンニング曲「Fearless」。(1曲目)

アマランスらしさを最初に持ってくることで、「これこれ! 」と感じさせてくれます。勢いと強くありたい思いは、伝わるものがあるんじゃないでしょうか。

Out of the dark, into the sun
‘Cause now I’m fearless (Fearless)

「暗闇に中から太陽へ。なぜなら私は今、恐れることを知らない」。怖がっていたら何もできないし、変えるのは自らでと言っているかのよう。

思いが強いからこそ、ボーカル3人の歌声が思いっきり全面に出てきています。

Nils Molinが参加して2枚目ということで、メインではなくても持っている良さがアルバムの中で一番発揮されている曲。クリーンボーカルもいい感じ!

Cyhra (サイラ) Jake Eとは、全く異なるキャラクターですね。

Make It Better

「Fearless」の続きを表現しているかのような「Make It Better」。(2曲目)

勢いを続けるのではなく、ヘビーなミディアム・テンポの曲を持ってくることで、今回のアルバムは少し違うぞ! と感じさせてくれます。

同期や、ボーカルが3人。元々音数が多いバンドでしたが、低音が強調されても潰れていないのも特徴。楽器隊の変化を感じる曲でもあります。

Society’s change is unstoppable
So make it better (better)

「社会の変化は止められない。だからもっと良くしてやる」。誰か頼みではなく、自らの手で。変化というのは分からないからこそ、とても大切な思い。

変わるのをただ見ているでは、よく出来ることも悪くなっちゃいますよね。意思が強い思いであるのに、最後のフェードアウトでの終わりだけが意味深長です。

Viral

現在の状況ではチャレンジグなタイトル「Viral」。(4曲目)

今ウイルスといえば、ほとんどの人が思い浮かべるのは恐らく同じ物。世界中で生活が一変してしまったのですから、ある意味で当然とも言えます。

嘆きと怒りでもあるのですが、ただそれだけに終わっていないのが、この曲の特徴。MVを見ても分かりますが、諦めがないのが伺えます。

No one’s there when we go down
Going up, going viral

「私たちが降りる時、誰もそこにはいない。上がるウイルスになる」。病原体としてはなく、いい方向に向かわせるウイルスになる。ワクチンに近いかも…。

誰も怖くで外に思い切って出られない状態から、変えてやるんだの意思。明るさはないですが、ポジティブな要素が多い曲。メタルならではの表現でしょうか。

Adrenaline

力が湧き上がってくる「Adrenaline」。(5曲目)

すぐに物事をマイナスに感じる人に、聞いてほしい曲。考え方の違いといえばそれまでですが、少しの変化が大きな差となっていきます。

I feel alive when you give, all I need
Is adrenaline

「あなたが与えてくれることで、生きていると感じられる。必要とするの物は全てアドレナリン」。前半はよくありますが、注目すべきは後半。

必要とする物は全てというのが、ポイント! アドレナリンを感じるにはスポーツドリンクなどもありますが、気の持ち方も多きな要因。

何か特別な物じゃない。必要な物全てとなると、いつでもアドレナリン状態になれそうです。テーマとして、聞いていてすごく面白く感じました。

Strong (feat. Noora Louhimo)

バトル・ビースト ノーラ・ロウヒモ フィーチャリング「Strong (feat. Noora Louhimo)」。(6曲目)

曲名に加えて、ノーラ・ロウヒモ。イメージからめちゃくちゃ濃い〜ものになるかと思いきや、それぞれの良さと、強い意思を表現した曲。逆に面白い!

I am stronger than I’ve ever been

「私は今までよりも強い」。自分の弱さを認識するからこそ、強く変わっていける。ゴリゴリのメタルにはしなかったのが、とてもいい感じ!

過去ではなく、これからが強くなる。レーベル移籍してのバンドの意識にも通じつ部分を感じてしまいましたよ。

何よりもびっくりしたのは、ノーラ・ロウヒモとの相性がいいこと。歌声の主張がぶつかり合うかと思いきや、そうではありませんでした。

Archangel

分厚い歌声の重なりがカッコいい「Archangel」。(9曲目)

ボーカルが3人いるからですが、音源だけじゃなく、ライブで完全に表現できるバンドの強みを感じる曲。タイトルからは、想像が難しい曲調かも…。

Archangel rise, the trinity has synchronized
A remedy for humankind (Oh, oh-oh, oh-oh-oh)

「大天使が上り、三位一体が同期する。人類のための救済策」。三位一体というのは、正にアマランスのボーカル隊。聞いていてしっくりときます。

救いが必要な状態は、今現在の世界をも想像させますし、情景が興味深い曲。最後「Archangel has fallen down = 大天使が倒れた」だけが、少し寂しげ。

誰かが助かるということは、変わりの犠牲があるということなのかも…。

エリーゼ・リードがMVでかなり際どい衣装を着ていますが、堕天使という感じ。曲の世界をうまく表現した作りにもなっているので、見逃せまん。

BOOM!

ハイディ・シェパード フィーチャリング「BOOM!」。(10曲目)

ヘンリク・エングルンドがスクリームする後ろで、鳴っている音が面白い曲。エリーゼ・リードが前に出てこないので、新境地の曲とも言えるかも…。

チャレンジ部分をいれてくるのも、「Manifest 」の面白さにつながっています。ライブでは異なるでしょけれど、フィーチャリングをうまく使った曲。

Everything starts with a boom!
Everything ends with a boom!

始まりと終わりの部分。「全てはブームから始まる。全てはブームで終わる」。良い悪いは別として、物事の真意をついている部分。

人生と同じですが、永遠に続くものではないからこそ、うまくやりたんだの思いを聞いていて感じました。聞く人によって、印象は大きく変わってきそうです。

あとがき

前作「Helix」は前半が全力疾走しすぎて途中で息切れする部分がありましたが、今作はそんなことないぜ! とバンドの力量を感じさせてくれる内容。

まだリリースされたばかりなので新鮮さが先にきますが、これまでのアルバムの中でも1、2を争う内容じゃないでしょうか。楽器隊だけでいえば、完全に1番。

きっとバンド側としても納得の充実した内容だけに、ライブができない状況はフラストレーションでしょうね。タイミングだけが、もったいない感じ。

ただ、しっかり聞く時間があるということで、ライブが再開した際には他のアルバムと遜色ない状態となるのではないでしょうか?

全体としてエリーゼ・リード with バンドでなくなったのは、これからの強みになっていきそう。出るとこ、引っ込むとこの差が、大きな変化となってますよ。

 

以上、『Amaranthe:Manifest ~我々がここで行う宣言を聞け! ~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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