鈴木愛奈:ring A ring ~これからこの歌声で糸をつなげていくよ~

鈴木愛奈:ring A ring邦楽レビュー
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鈴木愛奈 (すずき あいな) 1枚目のアルバム「ring A ring」。

声優であり、Aqours (アクア)としても活動する彼女の、ソロ名義としての初音源です。シングルを挟まずアルバムデビューというのに、意気込みを感じます。

シングルがないからこそ自由度も広くて、びっくりするほど幅広い楽曲が聞けるアルバムです。ソロとしても興味深く面白い活動を開始してくれました。

収録されている中の1曲がいいではなく、全体として楽しめるアルバムです。

ring A ring 収録曲概要

「ring A ring」の収録曲は以下の通りです。

  1. The Start of Phoenix
  2. ヒカリイロの歌
  3. 遙かなる時空-そら-を翔ける 不死鳥-とり-のように
  4. Butterfly Effect
  5. はつこい
  6. 玉響
  7. antique memory
  8. アイナンテ
  9. 祭リズム
  10. 今日のわたしをこえて
  11. Eternal Place 第一楽章
  12. Eternal Place 第二楽章
  13. Eternal Place 第三楽章

特徴となっているのは組曲である「Eternal Place」です。バンドであれば組曲はよくありますが、声優さんのアルバムではあまり例がない気がします。

シングルもなく、1枚目の勢いだからこそのチャレンジではないでしょうか。組曲もありますが、3部作になっているようにも聞こえるアルバムです。

1曲目〜5曲目まで。6曲目〜10曲目まで。11曲目〜13曲目までの「Eternal Place」の3部作。変化があるからこそ、聞いていて興味深く感じました。

ヒカリイロの歌

テレビアニメ「はてな☆イリュージョン」エンディングテーマ「ヒカリイロの歌」。(2曲目)

インストゥルメンタルの「The Start of Phoenix」から間髪を入れずに始まる、ソロとしてもアルバムとしても始まりの歌として勢いと感じる曲です。

もう一回 そうもう一回

もともと復唱は印象に残る手法ですけれど、この曲の復唱は他の復唱する曲以上に聞いていて印象に残ります。すぐに諦めるなんて、もったいなんて感じです。

曲名の通り光を感じる曲ですし、「私が鈴木愛奈です」と印象を付けるのに十分過ぎる力強い曲です。暗くなるヒマなんてない、強い勢いを感じます。

遙かなる時空-そら-を翔ける 不死鳥-とり-のように

長い曲名が目を引く「遙かなる時空-そら-を翔ける 不死鳥-とり-のように」。(3曲目)

「ヒカリイロの歌」とはまた別の、勢いを感じる曲です。完全にバンドアレンジの曲で、楽器を弾く人はきっと気になってしまう曲ですよ。

不死鳥というのもあり、この曲を聞いていると聖闘士星矢のフェニックス一輝を思い浮かべてしまいました。そのままキャラクターソングにもできそう…。

演奏のアレンジも凝っている曲ですので、聞いていてとても面白いです。オケではなくバンドを引き連れてであったら、ライブで熱くなりそうな曲ですね。

Butterfly Effect

切ない思いが心を引く「Butterfly Effect」。(4曲目)

上モノの鍵盤の音が無機質で、リフを繰り返すのが切なさをより感じます。無機質で冷たい音だからこそ、この曲にはあっていますね。

演奏が印象が強く残るからこそボーカルを潰しかねないのですが、潰されずにしっかりと歌が前に出てくるのが印象的聞こえます。いいボーカリストですね。

普通の人が歌ったら、ほとんどの人は多分演奏に負けちゃいますよ。

人はみな私利私欲で動くモノだから

不条理なことを分かっているのも、”モノ”という表現で分かります。歌詞を見ないとわからない部分です。聞くだけでなく、歌詞を見る必要がありますね。

不条理だからと嘆くのではなく、未来を信じている思いがいいですよ。聞いていて印象に残る曲でもあり、ボーカルとしての実力の高さが分かる曲です。

はつこい

あなたが大好きだと思いがつまった「はつこい」。(5曲目)

初恋ではなく、「はつこい」と平仮名であることに意味を感じた曲です。

あなたじゃなきゃ 意味がないの 受け止めてね
大好きなんだ

大好きな思いが伝わってくる思いですよね。ですが歌声や全体の歌詞を見ていると、思春期や学生のころの初恋とは少し異なる思いである気がします。

初めて恋をする初恋ではなく、あなたに対する初めての恋だからこそ「はつこい」となったのではないでしょうか? 解釈次第ですけれど、面白いですよね。

初恋は1回だけですが、「はつこい」なら誰でもすることができちゃいます。聞いていていろいろな思いを感じられるのは、よい曲の証明かもしれませんね。

イントロのピアノが音を外しているように聞こえるのですが、だからこそ、思いがより込められている気がしました。ちょっと考え過ぎでしょうか?

今日のわたしをこえて

現在進行系なのなステキな「今日のわたしをこえて」。(10曲目)

昨日のわたしではなく、今日というのがステキです。昨日であれば振り返ることもできますけれど、今日というのはまだ振り返れないですから…。

それでも今日をこえていくとのは、必ずこえていくんだ! という意志に感じます。強い思いの歌詞ではあるけれど、優しい歌声であるのがいいですね。

頑張るって 恥ずかしい ことじゃないね
だから もっと

とてもいいなと思った歌詞です。「だからもっと」の続きが頑張るだったらよくある取ってつけなような歌詞になるのに、違うんです。作詞の人はやりますね。

今日ということや曲に込められた思い、歌詞、歌声と印象に残る曲です。

Eternal Place 第二楽章

組曲の第二章の「Eternal Place 第二楽章」。(2曲目)

第一章、三章はインストゥルメンタル曲ですので、歌入りは第二章のみです。第二章のみにすることもできたのに、第一章、三章を含めたのがいい感じですよ。

この歌声が届きますように

ソロとして1枚目だからこその思いですよね。「Eternal Place = 永遠の場所」。実際にあるか分からない場所だからこその、強い思いを感じました。

「今日のわたしをこえて」でアルバムと終わらせることもできたからこそ、インストゥルメンタルで続きであり、余韻を表現したように感じました。

他の人があまりしないことだからこそ、印象に残った3章の組曲です。

あとがき

Aqoursのメンバーであるのは知っていましたから、ソロ・デビューをするのをとても楽しみにしていました。しっかり、楽しみに答えてくれたアルバムです。

また収録概要でもふれましたが、3部作じゃないかなと感じたアルバムです。

  • 1〜5曲目:王道枠
  • 6〜10曲目:チャレンジ枠
  • 11〜13曲目:歌を歌う理由

実際はどうなのか分かりませんが、1枚の中に変化があるからこそ興味深かったです。和楽器バンド風の曲も入っていて、バンド好きかな? かとも感じました。

もしバンド好きであれば、組曲が入っているのをより納得しちゃいます。1枚目として興味深い音源をリリースしてくれましたし、今後も楽しみです。

 

以上、『鈴木愛奈:ring A ring ~これからこの歌声で糸をつなげていくよ~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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