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Against the Current:fever ~熱く燃え尽きた先は何が見えるのか? ~

Against the Current:fever洋楽レビュー
洋楽レビュー

Against the Current (アゲインスト・ザ・カレント) 5枚目のEP「fever」。

2枚目のアルバム「Past Lives」から2年10カ月。先行シングル「that won’t save us」「weapon」「again&again」で見せた、ロック度の高い内容。

既存ファンには驚きを与え、新たなファンを多く獲得するであろう1枚です。

fever 収録曲概要

「fever」収録曲は以下の通り。

  1. that won’t save us
  2. weapon
  3. again&again
  4. jump
  5. shatter
  6. burn it down
  7. lullaby

既存曲も表現するのはロックであっても、モダンでオシャレ感の強かったアゲインスト・ザ・カレント。今作で聞けるのは、大きなサウンドチェンジです。

とはいえロック一辺倒になっていないのは、既存ファンを考慮した部分であり、クリッシー・コスタンザの歌声がそうさせているのかも…。

演奏部分だけ集中して聞くとゴリゴリな部分もありますが、歌声からのポップ感があるんですよね。思いの他に幅の広い表現をする、良いボーカリストです。

また大きなサウンドチェンジをしながら、アルバムではなくEPでのリリース。変化が大きいからこそ、濃縮させたいという思いがあるようにも感じました。

again&again

Apple Music Movie Iconagain&again
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私は壊れた「again&again」。(3曲目)

頭の中で永遠と同じことを繰り返す。先に進むことも終わることもない状況に気付いてしまったら、おかしいと感じるのは必然でありそうです。

I’ve tried but somehow I’m breaking
Again, and again, and again and again, yeah
It’s over and over again

「試したけれど、何故か壊れちゃうの何度もx4、そう。繰り返されるの…」。壊れているのはわかるけれど、治すことはできない。

それを分かりながら繰り返すというのは、ループにはまったかのよう。なんとなく涼宮ハルヒの憂鬱の、エンドレスエイトを思い出してしまいました。

フィーチャリングで参加のguardin。何者かはちょっと分かりませんでしたが、エフェクト強めの歌声は、ループから抜け出るきっかけの一部なのかも…。

混乱している感情だけに、聞く人によって受け取り方は大きく異なるかもです。

jump

私たちがするのは「jump」。(4曲目)

歌詞を見るからこそ勘ぐってしまいますが、バンドが大きくサウンドチェンジしたことを表現したような歌。逆にそう思った方が、しっくりとくる感じです。

Don’t be afraid of wanting more
Just jump

「もっと知りたいことを恐れずに、ジャンプして」。変化をすることは、勇気のいること。変わらない方がいいという方も、中にはいるかもしれません。

それでも自分たちの意思があるならば、飛び込んでいくことも重要なこと。誰かの背中を押す曲のようでもありますが、一番は自分たちへ向けた形なのかも…。

ジャンプした先にある世界。その経過を経験することによって、続きの物語が描けそうな気がプンプンとする曲でもあります。

shatter

砕け散りたくない「shatter」。(5曲目)

音の表現として、既存のバンドのイメージを持つ曲。囁くかのような歌は誰か別の人ではなく、心の中の自身と会話をしているように聞こえます。

それだけに、描かれている世界感が広がっていくようです。

Your skin is made of glass
I don’t wanna throw stones

「あなたの肌はガラスでできている。意思を投げたくないの」。ガラスのように壊れやすいことを知っているのは、他人ではなく自分のことだからかなと。

弱さを知っているからこその感情。MVを作ったら、より世界観が面白くなりそうな曲です。

burn it down

今ここで「burn it down」。(6曲目)

ジャケットで燃えているのは、この曲で示していることなのでしょう。メロディアスなロックはポップで、このEPの中でも好きな方は多そうです。

Burn it down right here, right now

「今ここで、燃やし尽くせ」。過去を保険とするのではなく、前へと進むため。逃げ道を残さないというのは、全力で行くしかない思いを感じさせます。

歌詞で描かれていることは重めですが、メロディアスにしたことでうまくバランスが取れているのは、同じ楽器を弾く者として興味深いです。

また、この曲で終わらすこともできたと思います。それでも「lullaby」がこの後に続くことで、より面白みが増した1枚になっているのもポイントです。

lullaby

私たちの叫びはまるで「lullaby」。(7曲目)

意思を強く示しても、届かない声。やるせない気持ちを表現している歌は、聞いていて寂しさを感じさせます。思い通りにならないのが人生なのでしょう。

‘Cause we’re screaming out loud
But it seems our cries are just another lullaby

「渡したしは大声で叫んでいるのに、その叫びは子守唄かのよう」。強く意思を示しているようで、その声は届くことはない。

安らかな眠りを誘うことしかできないというのは、なんとも寂しげです。それでも声を上げ続ける必要があるのが、必要なことなのかもしれませんね。

曲名としてよく使われる「lullaby」。それでもその他とは、少し異なる表現。思い通りにならず、一人で浸りたい時に聞くと、より良い感じなりそうです。

あとがき

例えがいいか分かりませんが、クリッシー・コスタンザの歌声からもアヴリルラヴィーンの雰囲気があります。音にロック度が増したから、余計にですね。

それにしても大きなサウンドチェンジを、バンドは行いました。しかも聞けば一目瞭然ですが、しっかりとハマった音になっているのはとてもいい感じです。

ただ気になるのはヴォーカルのクリッシー・コスタンザが突出しているだけに、他2人の華のなさがMVで目立つこと。ここは改善要素かもしれません。

ロック度が多くなるほど、メンバーのカッコ良さというのは重要ですから…。音は一皮向けて提示をしてきたので、次はビジュアルもという感じですね。

今作の音がどう受け止められるかですが、恐らく注目されると思います。それに伴って、このことは心配しなくても変わってくるのではないでしょうか。

バンドに限らずですが、多くの人に見られるとビジュアルは垢抜けていきますから…。音もカッコいいので、更に強力なバンドになることを期待しています。

 

以上、『Against the Current:fever ~熱く燃え尽きた先は何が見えるのか? ~』でした。


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