Adam Lambert (アダム・ランバート) 4枚目のアルバム「VELVET」。
前作「The Original High」から約4年9カ月。今までのリリース間隔の中で最長の期間となった、本当に久しぶりのアルバム。
シングルやEPのリリース、Queen + Adam Lambertの活動があることで露出は全く切れませんでしたが、待望という言葉が似合う1枚となりました。
昨年リリースされたEP「VELVET: Side A」の完全盤。期待を裏切らないアダム・ランバートらしいクオリティーの高さと、ストーリーが含まれた内容です。
VELVET 収録曲概要
「VELVET」収録曲は以下の通り。
- VELVET
- Superpower
- Stranger You Are
- Loverboy
- Roses
Adam Lambert & Nile Rodgers - Closer to You
- Overglow
- Comin In Hot
- On the Moon
- Love Dont
- Ready to Run
- New Eyes
- Feel Something
第一弾となった「VELVET: Side A」の収録曲6曲は全て収録。だからといってそのまま続けてのSide Bではなく、絡みあった曲順も特徴です。
「Closer to You」と「Loverboy」が入れ替わっていたり、アルバムの新しい曲が絡み合うことによって、印象が変わって聞こるようになりました。
そのままストレートにはいかない、アダム・ランバートならではの世界が面白い!
VELVET
オープニングはアルバム・タイトル曲「VELVET」。(1曲目)
横ノリのダンサブルな曲は、一気にアルバムの世界へと引きこまれます。大きなインパクトではなく、囁くように引き込んでいくのはさすがという感じ!
Just like velvet
And I knew and I knew it was cool the first time I felt it
「ベルベットのように。そして私がそれを初めて知った時、クールだと知った」。その上でベルベットになるんだとは、アルバムの核心でしょうね。
私の思うクールなことををみんなに知ってもらいたい。知ってもらえらたらもっと気分がよくなるんだという、気持ちが込められている気がしました。
この曲からアルバムが始まるこそ、必然性を感じさせます。
Roses
ナイル・ロジャースとのコラボ「Roses」。(5曲目)
特別なプレイではないですが、的を射たギタープレイがカッコいい! 先行配信されていた曲ですが、聞いているとギターを一緒に弾きたくなります。
But all that I got was Roses
「でも、私が得たのは薔薇」。あなたの愛が今夜に必要なのにと考えると、シチュエーションが興味深くなる思い。いろいろと考えられますよね。
薔薇といえば愛の象徴。それでも薔薇ではなく、何よりもあなたの愛が欲しい。肌を触れ合いたいんだというのが、恋ではない愛でしょうか。
ギタープレイもですが、アダム・ランバートの歌声もセクシーです。
Comin In Hot
私をホットにしてくれるものがやってくると歌った「Comin In Hot」。(8曲目)
歌詞のテーマとしても、アダム・ランバートだからこその曲。気持ちを押さえているんですけれど、あなたが来てくれることに喜びを感じます。
I want your touch, come put your hands on me
「あなたに触ってほしい、私に手を置いて」。さらっとホットなフレーズを混ぜ込むのが、「Comin in = やてっくる」への期待感を感じさせます。
一聴はさらっと聞けますが、ジワジワとホットになってくる曲です。
On the Moon
怪しげな中だからこそセクシーに感じる「On the Moon」。(9曲目)
幻想的な雰囲気で、アルバムの中で一番ハマったら抜け出せなくなるような曲。怪しい雰囲気なんですけれど、気になってしまう魅力があります。
I just wanna feel what it’s like
「私それがどんなものか感じたい」。サビの始まりの歌詞は、特に怪しげであるのに引き込まれてしまう部分。次第に怪しさが気持ちよくなるんです。
近くに見えて実際は手の届かない月だからこそ、神秘的で怪しさが似合います。
Love Dont
愛について歌った「Love Dont」。(10曲目)
歌い方も他の曲とは異なりますし、私を愛してはいけないというのが、印象に残ります。聞く人によって、いろいろな解釈ができそうな歌詞であるのもポイント!
Love don’t come free
But, I don’t wanna give it up
「愛は自由にならない。でも私は愛を放棄はしない」。愛してはいけないれど放棄はしないといのは、あなたに振り回されているということなのかも…。
禁断の恋かな? など、アダム・ランバートが歌うからこそ、想像をわき立てられます。いろいろな解釈ができるからこそ、歌詞を見るのをオススメです。
New Eyes
新しい目というタイトルが印象的な「New Eyes」。(12曲目)
「VELVET: Side A」よりも先に配信リリースされていた曲。配信リリースされたいた時も聞いてましたが、アルバムに入ることで真価が発揮されました。
I’ve been so blind without your new eyes
「私は新しい目がなしでは見えていなかった」。1曲の中でも意味のある歌詞ですが、見る目線を1つだけでなく変えて欲しい思いも入っている気がしました。
見方次第で見えるものが変わるのは、ある意味で当然。見方を新しくねという意味で先行配信していたと考えると、アダム・ランバートは優れた策士です。
先行配信していた意味を感じましたが、自分の考え過ぎでしょうか?
Feel Something
アルバムのラストを飾る「Feel Something」。(13曲目)
「New Eyes」と同じく、「VELVET: Side A」よりも前にリリースされていたというよりも、アルバムの中で1番先にリリースされていた曲。
一番最初にリリースしていた曲が、アルバムのラストを飾る。「VELVET」の世界は去年の2月から、始まっていました。あらためて、してやられた感じ。
Just wanna feel something
I just wanna feel
「何かを感じたい。ただ感じたいだけなんだ」。これが「VELVET」の始まりだったと考えると、よりこの曲に込められた思いを強く感じてしまいます。
「VELVET」を表現するのに最初に伝えたかった思いであり、最後にこの曲が必要だったのでしょうね。アウトロがなくスパッと終わるのに、意味を感じます。
あとがき
久しぶりのアルバムは、世界感からして興味深く面白い内容の1枚。去年の2月「Feel Something」をリリース時点で、表現する世界があったんでしょう。
リリースを全部追っていた方も楽しめるし、「VELVET」というアルバムで初体験する人も楽しめるなんて、アダム・ランバートはやっぱりやりますね。
今までリリースしたきた3枚のアルバムとはサウンドだけでなく、たどり着くまでのストーリが異なることも興味深く、面白く感じてしまいました。
素直に聞いていて楽しいアルバム。隅々まで聞いて楽しむのもよし、BGMにもなる内容は、繰り返し聞いほしいとの思いも込められている気がしましたよ。
馴染んでくると、より気持ちがよくなるアルバム。ライブが見たくなります。
以上、『Adam Lambert:VELVET ~クールに気持ちよくなってしまおうよ~』でした。
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