Adam Lambert (アダム・ランバート) 4枚目のEP「VELVET: Side A」。
単曲でないまとまった音源としては3枚目のアルバム「The Original High」から約4年3カ月ぶりの音源であると同時に、2部作となるEPの第1弾。
続く第2弾のリリース日など詳細はまだ発表されていませんが、アルバム・ジャケットを見てもレコード盤のように見えるEP。
アルバム・ジャケットの左下にSIDE Aとあるように、順当であれば第2弾はSIDE Bでしょうか? 今から第2弾も楽しみになるような内容です。
それにしても、セクシーな歌声がこのEPでもあふれ出まくっています。
VELVET: Side A 収録曲概要
「VELVET: Side A」収録曲は以下の通り。
- Superpower
- Stranger You Are
- Closer to You
- Overglow
- Loverboy
- Ready to Run
2019年のアダム・ランバートの制作活動はとても活発。単曲のシングルが4枚リリースされていますが、このEPに収録されるのは1曲のみ。
シングルでリリースしたからといって、全ての曲がまとまったEPに収録がされないのは、第2弾と聞くことで完結する何かがあるのが理由である気がします。
現在も十分に楽しめる内容のEPですが、第2弾を合わせて聞いた時に2枚に分けた意図も知ることができ、より楽しめる音源になるんでしょうね。
【追記】
第2弾は「SIDE B」ではなく、アルバム「VELVET」として3月20日にリリースが決定。また、今作の6曲も収録されるという、意表を付くものです。
Superpower
先行シングルでリリースされた「Superpower」。(1曲目)
ささやくようなウイスパーボイスが、これぞアダム・ランバートと思わせてくれるような曲。この歌声を聞くと、圧倒的なセクシーさを感じます。
Don’t you wanna be, do you wanna be free?
「なりなくない、あなたは自由になりたくないの?」。 問いかける歌詞は、聞いていてとても興味深い。Superpowerとは私の世界に来なよ! なのかも…。
デジタルな曲ですが、ギターソロが重要な部分となっているのもいい感じです。
Stranger You Are
裏のリズムが「Superpower」とほとんどが同じであるのに、歌っていることは全く異なる「Stranger You Are」。(2曲目)
このリズムがほとんどが同じであるのは、完全に狙ってやっていると思いますけれど、まんまとハマってしまうのが面白く感じます。
あなたなんて知らないよと歌っていますが、本当にではなく、心の中に現れ始めたもう1人の自分のことを歌っている気がします。
They wanna keep you locked in the dark
「彼らはあなたを暗闇に閉じ込めておきたい」。暗闇に閉じ込めておきたいのは、きっと自分のことではないかなと感じました。
彼らとなるように、自分の中には1人ではなく複数人が心の中に人格としているんだと考えると、さらに聞いていて面白みが増す曲です。
リズムも含めて、「Superpower」とは対になる曲ではないでしょうか?
Closer to You
ラブバラード「Closer to You」。(3曲目)
ピアノのイントロから始まる、美しいメロディー。欲しい物は全て手に入れてきたけれど、全てを手放してもあなたが欲しいと歌っています。
I swear I’d give it all up just for you
「あなたのために全てを放棄すると誓う」。強い愛だからこその言葉。
歌う人によってはただクサく嫌らしい感じになる甘い歌詞ですが、アダム・ランバートが歌うと、こんなに思われてうらやましいとさえ思っていまう…。
自分は完全なるノンケなので、うらやましいという言葉も変ですけど…。
自分は音程をなぞるレベルくらいですが、これだけの歌を歌えたら気持ちがいいだろうなと。やっぱり、天に選ばれしボーカリストです。
Overglow
見たくても見えない様子を歌った「Overglow」。(4曲目)
ほのかな光であっても照らせば見えそうなのに、見ることができない。少し不思議な歌詞ですが、だからこそ聞いていて気になってしまいます。
見ようとしているのは何なのかは分からない部分もありますけれど、楽しんでいるようにも聞こえるのは、不思議な音使いが影響しているのかも…。
子供の頃に見えていて、今は見えないものを探しているのかもしれませんね。メインになる曲ではないですが、妙に気になってしまいます。
Loverboy
横ノリのリズムが怪しげな恋をイメージさせる「Loverboy」。(5曲目)
ボーカリストとしての力量の高さがわかる曲。さらっと歌っていますけれど、いろいろなテクニックを自然に表現。同じように歌うのは、かなり難しいですよ。
I don’t wanna be another number
「別の数字になりたくないの」。これは私はあなたの1番で、「Loverboy = 恋人」でありたいのという思いが込められている気がしました。
男女の恋ではないからこそ、あなたの中での私の”数字”が重要なのかも…。
Ready to Run
EPのラストを飾る「Ready to Run」。(6曲目)
「Ready to Run = 準備ができた」とEPが終わるのが、意味深長な気がします。続きが気になってしまう終わり方であるのは、正にSide A。
I ain’t fallin’ for your charm
「私はあなたの魅力に引かれてないの」。それでも準備ができたというのはあなたに追いつくためだけでなくと、まだ続きがあると言っている気がしました。
アルバムではない、EPだからこその続きを感じさせる最後の曲です。
あとがき
アメリカのオーディション番組のアメリカン・アイドルから生まれたアーティストで、一番成功しているといっていいアダム・ランバート。
同じアメリカン・アイドルから生まれたアーティストでは、ケリー・クラークソン、クリス・ドートリーも好きですが、セクシーさは断トツ!
Queen + Adam Lambert としても活動しているアダム・ランバートですが、フレディ・マーキュリーの代わりをできるのは、彼だけじゃないかと。
Queenのメンバーの中に入ったというだけでなく、独自のオリジナリティも見せてくれるのが、大抜擢(だいばってき)される理由であるのは間違いありません。
ソロではQueenとは異なる部分を見せてくれるのが、またいい感じ! アダム・ランバートは、セクシーでカッコいいボーカリストです。
以上、『Adam Lambert :VELVET: Side A ~今見せるのは私の中の一面だけ~』でした。
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Adam Lambert :VELVET: Side A ~今見せるのは私の中の一面だけ~ ←今ココ
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